40代の転職は、若い世代に比べると何かと苦労が多い。
まず第一に、求人数が少ないからだ。
多くの企業はコスト削減のために非正規社員を増やし、正社員は年齢の若い戦力となる人材を確保する動きが見られる。
中途採用でも即戦力となる者を優先的に確保し、体力的に衰え始める40代は敬遠されるのだ。
しかも、「今までの経験を活かして活躍したい」と考えても、職種そのものが縮小傾向にあるケースもある。
また、IT化によって専門職が脅かされるケースも少なくない。
そのため、折角積み上げた専門的な知識を活かせる場所を探すのに苦労するのだ。
そこで、転職を意識したら、キャリア形成を見据えたスキル磨きを行っておく必要があるだろう。
例えば、営業職なら販売から企画、職場のマネジメントまで、マルチにこなせるスキルを培うことが重要だ。
あらゆる業務へのスキルを高めておけば、40代で転職活動をはじめても、キャリアチェンジが比較的スムーズに行えるようになる。
しかも、マネジメントに関わる仕事ができれば、収入もそれなりに期待できるだろう。
営業職がスキルを磨いてエンジニアへ転職するケースなどでは、エンジニアにはコミュニケーション能力に優れた人材が少ないことから、プロジェクトリーダーとしての能力を期待されることが背景にある。
このようなキャリアチェンジは、多彩なスキルを身に着けてこそ実現可能なので、ミドル世代はぜひとも新たな自分の強みを身につけてほしい。